2004年5月20日 @Tweeter Center, Mansfield, Massachusetts
DAIMYOサマ こんにちは。予告通りザ・フーのコンサートに行ってきましたので、ご報告を。 先ずは経緯。ザ・フーが東海岸で2公演やることになったのを知り、慌ててインターネットでチケットを取りに。22日のニューヨーク市マディソン・スクエア・ガーデンの公演は、ほとんど良い席が残っておらず、あきらめ。一方、20日のマンスフイールド公演は、幸運にも前から20列目、しかもド真ん中の席が取れたので、こちらに赴くことにしたのです。 前回ザ・フーを観たのは2002年の9月末のトロント公演、2002年の北米ツアー千秋楽。ちょうど僕の留学生活が開始してから一ヶ月たった時のことでした。そして今回は留学が終わると同時のコンサートです。なんとも絶妙なタイミング。だから今回のこのコンサートは、個人的には留学生活に区切りをつける「卒業式」みたいなものなのです。 そんなわけで5月20日(木)、車で8時間、バッファローからマサチューセッツ州マンスフィールドまでドライブ。会場はTweeter Centerというところ。屋根付き野外音楽堂。日比谷野音に屋根を付けたようなところとイメージしてもらえればいいかな。 ラインアップはロジャー、ピートに加え毎度おなじみのサポートメンバー。キーボードにラビット、ドラムスにザック・スターキー、サイドギターにサイモン・タウンゼンド、そしてベースはピノ・パラディーノ。 まず、書いておきますけどね、、、最高でした!感無量。。。 選曲、演奏ともに、前回観たトロント公演よりも楽しめましたし、加えて観客のノリも半端ではなかった。こんなに盛り上がるコンサートも久しぶり。Baba O'Rileyの "Don't Cry.... It's only teenage wasteland....YEAH!!!"の部分はみんなで大合唱!ウチのカミサンは目を真ん丸にして驚いてました。Won't Get Fooled Againのドラムブレーク前のシンセ間奏部では、映画Kids Are Alrightでのライブ演奏よろしく、ずーっと手拍子が続いてたし。バンドと観客が互いに反応しあうような、いわば理想的なロック・コンサートでした。 今回のコンサートで印象的だったことは3つ。 一つ目は、セットリストが新しくなっていたこと。正直に書いてしまうと、僕は曲順や選曲の新しさには、あまり期待はしていなかったのです。きっと3月末ロンドン公演とまったく同じセットになると、勝手に予想していました。さて、いざ始まってみると、一曲目はWho Are You。これはロンドンでのセットリストと同じ。しかし予想は2曲目で見事に裏切られました。I Can't Explainが来るかと思ったら、なんとBaba O'Riley!!「おお2曲目でもう演ってしまってよいのか!」と不要な心配をしてしまったのですが(笑)、コンサートは盛り上がりまくりです。その後も曲がいくつか差し替えられており、最近のコンサートではやってなかった曲−Long Live Rock、Love Ain't For Keepin'、Punk And the Godfather、Magic Bus−が演奏されて驚き。全体的にThe Very Best of The Whoといった選曲で、流れも素晴らしかったです。 二つ目はピートタウンゼンドが絶好調であったこと。2002年に観た時よりも、ギターソロの演奏に迫力がありました。コンサートを通してテンションが高く、エネルギーを観客にぶつけてくるような演奏。特にMagic BusやSparksといった曲でのフリーソロの部分では、圧倒的な音圧と演奏で観客を釘付けにしていました。演奏中にアンプのボリュームを上げることも度々(よく昔のライブビデオで確認できる、あれです)。もちろんウィンドミルは決めまくり。新曲Old Red WineやPunk And the Godfatherでは、ピートならではの攻撃的で鋭角的なカッティングが。。。そして本人が楽しんで演奏していたのが何よりも印象的でした。ミューズが降りてきた、とでも言うのでしょうか。 そして三つ目は、これはかなり個人的な見解ですけど、ついに2人組のザ・フーが完成したように感じたこと。正直、ジョン・エントウィッスルがいなくなったのは、音質的にもかなり痛い。。。どうしても音が足りなく感じてしまうのです。でも「誰であろうとジョンの代役を勤めることは不可能である」と悟ったかのように、ピートとロジャーが「2人組のザ・フー」としてベストなパフォーマンスをしようという姿勢と意欲、そしてパワーが見受けられ、新しい形での再スタートを切ったように感じられたのです。前回のツアーでは、ジョンの死直後ということもあり、ザ・フーの活動継続に当然迷いがあったのだろうと推測できるのですが、今回は完全に吹っ切れたのでしょうか。とても前向きでエキサイティングな演奏・パフォーマンスでした。「2004年型のザ・フーは2人組だが、文句あるか!」というような意志と気合が、こちらにも強く伝わってきました。 ピートは観客に向けて親指を立てて、"Thanks."というメッセージを2回くらい繰り返していたように記憶しています。The Whoをサポートし続けるファンに向けた、とても短い感謝のメッセージだったが、ピートが、メンバーは2人になったものの、「ザ・フー」として活動ができることに喜びを感じているように見受けられました。この「2004年型のザ・フー」が日本にも上陸するから、ぜひ確認してくださいね。 最後に。個人的な話になってしまうけど、ピートのハイテンションな演奏を観て、こっちも元気をもらった。とにかくカッコイイのである。カッコ良さに年齢は関係ない。僕もこんなカッコいいジジイになろうとに決めた。(って前回のコンサートレポートにも同じことを書いてるなあ>自分) とまぁ、このようにして、僕の留学生活にピリオドが打たれたのです。ザ・フーではじまり、そして終わった留学生活。ファン冥利につきます。ありがとうピート。そしてLong Live Rock! ツツイ 5/23/2004 --追記:The Whoのサイトにセットリストが出ていたので転載。怒涛のような曲順でした。--
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